2012年8月27日

世紀の大発見?!「医者どん」の家に眠っていた幻の医学書

館山市立博物館において、このほど驚くべき大発見がありました!

発端は平成19年度に開催された特別展「村の医者どん」の図録を、たてやまフィールド・ミュージアム北里大学東洋医学総合研究所の方が御覧になったことでした。その中に掲載されていた『孫真人玉函方(そんしんじんぎょくかんほう)』という資料が、その方の調査で大変貴重なものであるという事が分かったのです。

博物館本館・ミュージアムショップで販売中です。


『孫真人玉函方』は、孫思邈(そん しばく)という7世紀頃に活躍した医師・学者がまとめたとされている医学書で、頭痛や感染症といった様々な症状に効果のある薬の処方箋や、服用時の注意などが書かれています。確認した小曽戸 洋(こそとひろし)医史学研究部長(北里大学東洋医学総合研究所)によると、中国で南宋時代(1213世紀)に出版されたもので、中国の図書目録などで存在は知られていましたが現物は確認されておらず、日本はもちろん中国でも現物は残っていないのだとか…。

すでに印刷技術があったことに驚きです…!


本書には鎌倉北条氏の図書館「金沢文庫」の印が押されており、日本に伝来して700年の歴史がある図書だとわかります。金沢文庫の蔵書は、その多くが戦国時代の混乱の最中に散逸してしまったそうですが、それらがどのような経緯を経て、館山の地にもたらされたか等、今後の調査が期待されます。


そしてそして更なるビッグニュース!!

その大変貴重な『孫真人玉函方』の原資料が、博物館本館1F・歴史展示室にて821日(火)より展示中です!世に比類なきお宝を実際に見学できる大チャンス!この機930日まで)を逃したら、もう二度と見ることは叶わないかも??

是非実物をご覧ください☆
 
夏休みもあと僅かですが、是非是非、博物館へとお越しくださいませ!!

【特別展示】『孫真人玉函方』
◆会 場 館山市立博物館本館(城山公園内)歴史展示室
◆会 期 8月21日(火)~9月30日(日)
◆時 間 9:00~16:45(入館は16:30まで)
◆休館日 8月27日(月)、9月3日(月)、10日(月)、18日(火)、24日(月)