2013年2月28日

雛飾り実施中!

現在、館山市立博物館本館(城山公園内)2階の民俗展示室では、
雛人形の展示を行っています。

2F民俗展示室にて展示中!

パステルカラーが可愛い掛軸

皆様のご家庭では男雛と女雛をどちらに配置しているでしょうか。
日本古来の「左上座」の考え方では、男雛が左側(向かって右)となります。
当博物館もこの形式です。

男雛が向かって右側

しかし、現代で販売されている雛人形では男雛が右側(向かって左)が主流です。 
これは大正天皇が即位する際に、西洋の「右優位」の考えを取り入れ、右側にお立ちになったことが由来とされています。これ以降、雛人形も男雛が右側になることが多くなったのです。
「女性は男性の三歩後ろを歩くべき」という言葉もあり、男女の立ち位置だけでも前後左右で色々とややこしい事になっていたことが分かります。

現代では「好きな人のそばに居られれば場所なんてどこでも構わない」という方が多いと思いますが、これを機会に立ち位置を意識してみるのも良いのではないでしょうか。

※ちなみにこの位置関係は、恋人に限りません。上司部下・家族・友人その他どんな人間関係にも応用可能です。ご安心下さい。

2013年2月26日

1年の豊凶を占う-館山市無形民俗文化財「山荻神社の筒粥神事」


山荻神社境内から望む鏡ケ浦


毎年2月26日に、その年の農作物の豊凶を占うために行われる「山荻神社の筒粥神事」。

はじまった時期は不明ですが、神社の言い伝えに、景行天皇が諸国巡幸をした時、ここで五穀豊穣を占ったとあり、古くからの神事と考えられています。

神事は、祈念式の後にはじまります。

まず、前日につくった粥に葦筒19本を入れて炊き上げ、神前に供えます。


炊き上げられた葦筒

祈祷が終わった後、神職により筒粥が1から19まで並べられ、順次2つに縦割りされます。


神職がひとつずつ縦割りにします。
今年の葦はやわらかいとおっしゃられていました。

筒の中の粥の量により、米など18品目の農作物の作柄と世の中が判定されます。

ちなみに農作物は、

稲(早稲、中稲、晩稲)、もめん、あさ、大豆、小豆、大角豆(ささげ)、ひえ、きび、ご満(ごま)、なすび、いも、大こん、な(なたね)、ゑ(えごま油)、たばこ、麦 です。

今では、山荻でつくっていないものもあるとのことでした。


今年の粥の入り具合は全体的によいとのことでした。

判定をする神職と氏子のみなさん

かつては、農家がこの結果を作付けの目安にしたといい、重要な神事であったことがわかります。

今年の粥の入り具合は全体的によく、明るい年になるとの結果がでました。

2月も終盤。早くも、1年の1/6が過ぎようとしていますが、さらによい年になるとよいですね。


山荻神社境内の祠に祀られている石棒

2013年2月21日

里芋を奉納 五穀豊穣を祈願 「茂名の里芋祭り」

昨日2月20日、館山市茂名で、国の重要無形民俗文化財「茂名の里芋祭り」が奉納されました。

氏子が、里芋を村の鎮守・十二所神社に奉納し、五穀豊穣と無病息災を祈ります。

 


祭りは、氏子27軒が、当番宅に蒸したサトイモを持ち寄り、高さ60cmほどの山形に積み上げ、神社の掛軸の前に供えるところから始まります。




翌日の朝、二つの竹かごに約120個ずつが載せられ、担いで神社に奉納されます。






神社の祭神で雌雄同体の「国常立命」が、12人の子を育てるため、足らない乳の分を里芋や甘酒で補ったという伝承があります。

この里芋を食べると風邪を引かず、子宝に恵まれるとされ、祭典後、氏子各戸に配られます。


茂名の雪景色。大変珍しい風景です。

2013年2月16日

館山市コミュニティセンターの河津桜が咲き始めました!!

館山市コミュニティセンターの河津桜が、咲き始めました。

今日は北風が強く、真冬のような寒さですが、春はすぐそこまで来ているようです。


2013年2月11日

大盛況! 特別展講演会「江戸湾海防と房総」

3連休最後となる本日、博物館本館において特別展「幕末の東京湾警備」の講演会が
行われました。

本日の講師は、淺川道夫先生(日本大学国際関係学部准教授)
先日のブログでもご紹介したように、近世から近代の軍事史がご専門です。

講師の淺川道夫先生

専門家のお話を直接伺える貴重な機会とあって、多くのお客さまにご参加いただきました!
その数、なんと108人!!!

満員御礼!!
会場の壁を取り払い、ロビーにも椅子を出しました!

歴代の特別展講演会でもベスト3に入る盛況ぶりでした。

講演会のテーマは、「江戸湾海防と房総」
ご講演では、まず江戸湾海防体制の変遷を、時期ごとにご紹介いただきました。
政治的な要因だけでなく、軍事技術や戦略など軍事的な要因に注目して、
当時の状況を読み解く方法は、まさに淺川先生ならでは!

地図を使って戦略の変化を説明

大砲をはじめとした武器の解説など、少し専門的で難しい話題も、たくさんの写真や
資料を使って、わかりやすくご説明いただきました。

定員をはるかに上回る参加人数だったため、ご不便をおかけしたかと思いますが、
ご了承いただければ幸いです。

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!!


「第33回若潮マラソン子どもレポーター」スライドショー(速報版)第2弾

立春を過ぎ、少しずつ春の足音が近づいてきていますが、まだまだ寒い日が続きます。
ピークは越えたようですが、まだまだ風邪やインフルエンザが流行しているようです。

1月27日(日)の「第33回館山若潮マラソン」の大会当日には、小学生の参加者全員が元気に揃い取材をしましたが、2月2日(土)の編集の日には、風邪のために1名のレポーターが欠席しました。

せっかく取材をしたのに、作品が完成せずに残念と担当者が悲嘆にくれていたところ、救世主のようにあらわれたのが、館山市ICT教育推進実行委員会の板東美砂子さん。

"kyasarin”という方が皆さん、わかりやすいかもしれません。

昨日2月10日(日)、休日を返上し、子どもレポーターの指導をしてくれました。




これで、速報版でお知らせできる子どもレポーターの作品がすべてそろいました!


◆テーマ 「私が伝えたい館山」

 
■庄司奈々美さん(船形小学校5年) 「館山の海」




◆テーマ 「私が伝えたい若潮マラソン」

■庄司奈々美さん(船形小学校5年) 「若潮マラソン2013」




kyasarinさん。ありがとうございました!

完全版の完成をお楽しみに!!


◆ 関連記事

・ 「第33回若潮マラソン子どもレポーター」第1日  (2013.1.26)
・ 「第33回若潮マラソン子どもレポーター」第2日(南房パラダイス編) (2013.1.28)
・ 「第33回若潮マラソン子どもレポーター」第2日(市民運動場編) (2013.1.29)
・ 「第33回若潮マラソン子どもレポーター」スライドショーができました!(速報版) (2013.2.3)

2013年2月10日

博物館特別展 連休のイベント情報!

2月2日(土)から、博物館本館にて開催している特別展「幕末の東京湾警備」

もともと人気のある幕末、さらに大河ドラマ「八重の桜」もあってか、連日たくさんの
お客さまにご来場いただいております!



開始からちょうど1週間たった9日(土)、第1回解説会が行われました。

皆さま、屏風に注目!
参加者は27名!
皆さま熱心に解説を聞きながら、展示をご覧になっていました。

今回の目玉のひとつ、一宮藩大筒に興味深々!

第2回解説会は、3月9日(土)13:30から行います。
展示を担当した学芸員から直接解説を聞く数少ない機会ですので、
ぜひ、ご参加ください!

さて、この特別展をさらに深く理解できる講演会が、何と明日開催されます。

日時 2月11日(月・祝) 13:30~15:00
会場 館山市立博物館本館(城山公園内) 集会室
講師 日本大学国際関係学部准教授 淺川道夫 先生
定員 80名 (当日先着順)

講師の淺川先生は、『江戸湾海防史』(錦正社、2010年)などのご著書で知られる方で、
近世から近代の軍事史がご専門です。

長年続けられているご研究の成果をもとに、特別展の時代背景について分かりやすく
ご説明いただきますので、ぜひご参加ください!


*関連サイト*
・特別展「幕末の東京湾警備」を開催します!(1/31)
・特別展「幕末の東京湾警備」講演会のお知らせ(館山市HP)

2013年2月9日

2月初午の「洲崎のミノコオドリ」の奉納にあわせて、指導者の方に感謝状を贈呈しました。

毎年、2月の初午と8月20~22日の洲崎神社例祭に奉納される「洲崎のミノコオドリ」。

昭和36(1961)年に千葉県無形民俗文化財に、昭和48年に国記録選択無形民俗文化財に認定されています。

今日2月9日の午後2時から、洲崎神社社務所で、2月初午の「洲崎のミノコオドリ」が奉納されました。

奉納に先立ち、この郷土芸能を、50年以上にわたり「オンドトリ(音頭取り)として伝承されてきた指導者の森田康子さんに、金丸謙一・館山市長から感謝状を贈呈させていただきました。



森田康子さんと金丸市長

金丸市長は、森田さんに「洲崎のミノコオドリが、千葉県の文化財に指定される前から指導していただき感謝申し上げます。郷土芸能の保存と継承が難しいなかで、長年にわたり本当にありがとうございます。」とお礼の言葉を述べました。

森田さんは、「感謝状をいただき、また、私のために市長さんに来ていただき、ありがたいことです。」と話していました。


「みろく踊り」
「かしま踊り」

「みろく踊り」で、手に持って舞う採物であるオンベ(長柄の御幣)は、初午と夏の例祭では異なり、初午では、五穀豊穣を願い、青竹にサカキと五色の幣束をつけたものが使われます。

初午のオンベ

少子高齢化が急速に進むなかで、地域をあげて「ミノコオドリ」を保存・伝承していただき、本当に有難うございます!


奉納前にみんなで記念撮影

◆ 関連記事

平成24年 洲崎神社例大祭で千葉県無形民俗文化財「洲崎のミノコオドリ」が奉納されました! (2012.8.21)
・ 第54回関東ブロック民俗芸能大会 演目の紹介(その1) (2012.10.9)
・ 第54回関東ブロック民俗芸能大会。819名の観客が古の舞を堪能しました。 (2012.10.15)

2013年2月3日

「第33回若潮マラソン子どもレポーター」スライドショーができました!(速報版)

過去最高の9,049人が参加し、1月27日(日)に開催された「第33回館山若潮マラソン」。




子どもレポーターは、小学生が若潮マラソンの取材・写真撮影・インタビューをおこない、
コース周辺の歴史・自然遺産などの地域情報を、あわせて取り上げて発信することによって、
ふるさと館山への理解を深めようと、平成16年から行っています。

今年は、館山市の小学4~6年生の6人の子どもレポーターが大会を取材。

大会当日は、スタート・ゴール地点の市民運動場と、フルマラソンのコースに沿って、西岬、南房パラダイスなどを、3人ずつ2つの班に分かれて取材しました。

昨日2月2日(土)、NPO法人南房総IT推進協議会と館山市ICT教育推進実行委員会のみなさんに指導していただき、館山市コミュニティセンターでスライドショーを作成。

 


子どもレポーターとスタッフのみなさん(2月2日)


「私が伝えたい館山」と、「私が伝えたい若潮マラソン」のテーマにより、30秒のスライドショーを制作しました。

思いをより確かに伝えるため、現在、ナレーションを入れる作業を進めていますが、一刻もはやくみなさんに見ていただきたいため、速報としてナレーションがないスライドショーをご紹介します。


◆テーマ 「私が伝えたい館山」

 ■清本拓人さん(館山小学校6年) 「歴史ある街館山」




■増田冴さん(那古小学校5年) 「大好き!館山」




増田冴さん(那古小学校5年) 「びっくり!わくわく!写真集」




■増田冴さん(那古小学校5年) 「館山大自然」




■牧野淳史さん(北条小学校4年) 「館山の魅力」




■間立海翔さん(船形小学校4年) 「館山のドラマ」




■守安由佳莉さん(館山小学校4年) 「館山に行って・・・」




◆テーマ 「私が伝えたい若潮マラソン」

■清本拓人さん(館山小学校6年) 「若潮マラソン総集編」




■清本拓人さん(館山小学校6年) 「若潮マラソン2013」




■増田冴さん(那古小学校5年) 「若潮マラソン2013」



■牧野淳史さん(北条小学校4年) 「マラソンの人だかり」




■牧野淳史さん(北条小学校4年) 「若潮マラソン2013」




■間立海翔さん(船形小学校4年) 「若潮マラソン2013」




■守安由佳莉さん(館山小学校4年) 「若潮マラソン2013」




◆番外編 スタッフの作品

■H.Iさん 「子どもレポーター見参!」




■N.Yさん 「ワクワクおもしろ子どもレポーター」




■子どもレポーターOB K.Sさん 「Memories」





子どもレポーターのインタビュー動画と、スライドショー(ナレーション版)の編集を、NPO法人南房総IT推進協議会のみなさんが、鋭意進めています。

「完成版」の公開を、お楽しみに!!


2月2日の館山の夕景

◆ 関連記事

・ 「第33回若潮マラソン子どもレポーター」第1日  (2013.1.26)
・ 「第33回若潮マラソン子どもレポーター」第2日(南房パラダイス編) (2013.1.28)
・ 「第33回若潮マラソン子どもレポーター」第2日(市民運動場編) (2013.1.29)

2013年2月1日

いつも感謝!本のドクター《ルリユールの会》のみなさん

ルリユールの会の皆さん。
左から二番目が代表の齋藤さんです


館山市図書館の蔵書数。
どのくらいかご存知でしたか?

移動図書館、書庫も含めておおよそ15万冊になります。


もちろん新刊ばかりではなく
明治・大正の頃からの古く、貴重な資料も保存しています。


そんな中…どうしても劣化してしまう本や
日々繰り返しの貸出でどうしても傷んでしまう本が多数。

しかし…数少ないましてや絶版(もう出版されていない本)などの貴重な本などは
除籍(廃棄やリサイクル)してしまう訳にはいきません。

そこで、ルリユールの会を立ち上げてくださったのが
代表の齋藤 実さん。

『ルリユール』 とは、「もう一度つなげる〈糸で綴じる〉」という意味のフランス語。

そこから 製本・装丁技術や壊れた本の修理を意味するようになったそうです。

平成22年より齋藤さんお一人で本の修理を始めてくださり
今では会員10名近くの方々が参加してくださっています。


今までに修理をしてくださった本は
すでに200冊以上!

背表紙の丸ごと張り替えや
本の背脇に糸を通して製本しなおす作業などを楽々こなしてくださいます。

館山市図書館にとってはまさに縁の下の力持ち。


もし、本のバーコードラベルの側に
修理済・20●●年・●月と書かれたテープを見かけたら
ルリユールの会さんに修理いただいた本です。

どうぞ ご覧になってみてください。


館山市図書館~製本講座のお知らせ~


あなたもご自身で本をつくってみませんか?
A7サイズの製本を行い 本の構造や破損した本の修理を学びます。


図書館講座
製本にチャレンジ!

開催日 平成25年2月14日(木)

時間 9:00~16:00(昼一時間休憩)

講師 齋藤 実氏

会場 館山市図書館 集会室

費用 1000円 (材料費・テキスト代・保険料)当日集金

定員 先着20名


持ち物 30センチ程度の定規 はさみ 千枚通し カッター 筆記用具 刺繍針 
     カッターマット(できればA4以上) 雑巾(タオル) エプロン


本日より受け付け開始です。
お申込みは館山市図書館までどうぞ  電話 22-0701