2013年6月30日

国史跡「里見氏城跡 稲村城跡」の草刈が行われました。

6月30日(日)、館山市稲の国史跡「里見氏城跡 稲村城跡」で、館山市の委託により、地元稲区(脇田安保区長)が草刈作業を行いました。

作業の指示をする脇田安保・稲区長

稲村城は、16世紀前半に里見氏三代の義通が居城とした城。四代義豊が五代義堯に攻め滅ぼされた「天文の内訌」の舞台となり、稲村城跡の丘陵先端にある主郭には、東と南の二辺に高さ約3mの土塁があり、北と西の斜面は、丘陵の側面を掻き落とし障壁とする「切岸手法」と呼ばれる方法で防御としています。

主郭の大きさや、切岸の範囲が同時期の房総半島の城の中では抜きんでていることが評価されて、国史跡に指定されました。

午前8時30分に、稲区民と歩いて学ぶ里見氏の会(島田輝弥代表)会員の合計約30名が、標高約64mと稲村城跡のなかで最も高い位置にある主郭に集合。昨年に続き、地元稲区が主催し、長年、稲村城跡の保存活動に関わってきた市民団体が協力をし、作業が行われました。






 約2,000㎡の平坦面である主郭と、城跡内の通路に生い茂った草が刈り取られ、脇田安保区長は、「区民全体に呼び掛けて、稲村城跡の草刈を行った。蒸し暑い中参加してくれた皆さんに感謝したい。稲地区の誇りとなるように、これからも稲村城跡を保存していきたい。」と話しました。


主郭部に咲き誇るヤマユリ。もちろんヤマユリは刈り取られていません。

2013年6月29日

初代後藤利兵衛橘義光生誕200年祭実行委員会が設立されました。


初代後藤利兵衛橘義光生誕200年祭実行委員会が設立され、6月28日(金)に館山市コミュニティセンターで、第1回実行委員会が開催されました。

 
挨拶をする加藤守雄実行委員長


初代後藤義光(1815~1902)は、江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した宮彫師で、館山市内をはじめ南房総地域の社寺や山車、神輿などに、躍動感にあふれる彫刻を数多く残しています

初代義光の彫刻のある山車、神輿、屋台を持つ館山市内の13地区に参加が呼び掛けられ、生誕200年祭を、平成27年の春、鶴谷八幡宮を主会場に開催することが確認されました。

初代後藤義光の功績を顕彰し、義光が残した歴史的文化遺産を、館山市のこれからのまちづくりに活かす取り組みが、これから始まります。

2013年6月27日

南房総人形劇フェスティバルが開催されます

たくさんの子ども達が優れた芸術に出会う契機となれば!との願いを込めて南房総人形劇フェスティバルが開催されます。

日時:平成25年7月27日(土)~8月11日(日)
    《詳しい公演スケジュールは下記票をご覧下さい》

場所:とみうら元気倶楽部、南房総市内公民館等

主催:南房総市教育委員会

後援:館山市教育委員会 ほか

問合せ:特定非営利活動法人富浦エコミューゼ研究会 TEL 0470-33-4611
     (道の駅とみうら枇杷倶楽部内)

★公演スケジュール★

朗読劇「忘れないで!わたしたちを」が開催されます

むぎわらぼうしの会は2003年から朗読劇「忘れないで!わたしたちを」を上演してきました。今年は10年目の記念すべき年になります。ギタートリオギフレムのみなさんの生演奏をバックに被曝した子どもたちやお母さんの“おもい”を皆様にお届けします。

日時:平成25年8月3日(土) 14:00~16:00

会場:千葉県南総文化ホール 小ホール

チケット:大人 500円 高校生以下 300円

主催:朗読の会「むぎわらぼうし」

後援:館山市・鴨川市・南房総市・鋸南町各教育委員会・房日新聞

お問合: 松苗 TEL 22-6790

チケット取扱い:千葉県南総文化ホール TEL 0470-22-1811 
          マツオカ(鋸南町) TEL 0470-55-0059

2013年6月25日

「日本の踊り 第49回 ゆかた会」が開催されます

日本舞踊 瑳川流(瑳川会)・新舞踊 南総里見流(笹の会)による「日本の踊り 第49回 ゆかた会」が開催されます。

日時:平成25年6月30日(日) 開場 12:00 開演 12:30 入場無料

会場:千葉県南総文化ホール 小ホール

主催:日本舞踊 瑳川流(瑳川会)
     新舞踊 南総里見流(笹の会)

後援:館山市・館山市教育委員会・瑳川流後援会

「鴨川少年少女合唱団 30周年記念コンサート」が開催されます

鴨川少年少女合唱団は、この8月で30周年を迎えます。
今回、命をテーマとしたミュージカル『ぞうれっしゃがやってきた』の上演をします。『ぞうれっしゃがやってきた』は名古屋の東山動物園での実話をもとにつくられた作品です。
日時:平成25年8月25日(日) 14:00開演 入場無料

会場:千葉県南総文化ホール 大ホール

主催:鴨川少年少女合唱団

後援:鴨川市・鴨川市教育委員会・館山市教育委員会・南房総市教育委員会・鋸南町教育委員会・

問合せ:鴨川少年少女合唱団事務局 TEL 04-7093-0041

『ぞうれっしゃがやってきた』あらすじ

昭和12年。サーカスが名古屋の街にやってきました。子どもも大人も大喜び!中でも1番の人気は4頭の象でした。見事な曲芸でお客さんは大喜び。その様子を見ていた名古屋の東山動物園の園長。見事な曲芸をする象を動物園に譲ってくれるよう頼みました。その頃の日本は中国と戦争を始めた頃で、「サーカスにいるよりも動物園にいる方が平和に暮らせるだろう」とサーカスの団長は考え、象を動物園に譲る決心をしました。象を我が子のように可愛がっていた象使いの娘達は深く哀しみました。
 
やがて戦争が激しくなり、動物園では動物たちが次々と殺されていきました。そんな中4頭のうち2頭の象も死んでしまいました。けれども2頭は生き残り、そのことが東京の子どもたちの間で話題になりました。実は上野動物園にも3頭の象がいたのですが、軍の命令で殺されてしまい「本物の象が見たい」「東山動物園に象を貸してくれるように頼もう」と子どもたちがお願いしました。しかし弱っている象を東京までつれていくことは無理です。 

しかし、子どもたちの強い願いを聞いた国鉄が象を見るための『ぞうれっしゃ』を走らせてくれることになったのです。日本各地から2頭の象に会うため子どもたちを乗せた特別仕立ての『ぞうれっしゃ』が名古屋に向かって走り出しました。

2013年6月18日

甲冑士養成講座が開催されました

6月15日(土)に甲冑士養成講座が開催されました。

甲冑士とは?
 市立博物館で毎週日曜と祝日に行われている「歴史体験教室-甲冑を着よう-」において、甲冑の着用を希望する入館者に着用の手順や甲冑の基礎知識を教えるボランティアです。
 当講座を修了すると「ミュージアム・サポーター(甲冑士)」として認定証が発行され、博物館活動に参加することが出来ます。

甲冑士養成講座の様子。


現役甲冑士(神作さん・写真右)も来て下さいました。

 「歴史体験教室-甲冑を着よう-」は毎年600人を超える方が体験する人気講座で、着用体験としてだけではなく、甲冑の基礎的な解説もしてもらえるということで、熱心なファンも多くいます。
 本物に近い重さの甲冑を着用する機会は中々ありません。まだ着用したことがないという方は、是非館山市立博物館に足をお運び下さい!


2013年6月14日

那古寺観音堂で「第二回 七夕 東日本大震災復興祈願チャリティーコンサート」が開催されます

7月6日(土)那古寺観音堂で、「第二回 七夕 東日本大震災復興祈願チャリティーコンサート」が開催されます。

日時:平成25年7月6日(土) 開堂16時 公演時間17時~19時

会場:那古寺観音堂 館山市那古1125

入場チケット 2,000円【願いの短冊 3枚 ・ アイゴ(愛護)ストラップ付き】
願いの短冊のみ 3枚 1,000円

主催:那古寺

共催:南房総ライオンズクラブ

後援:館山市・館山市教育委員会、他

協賛:房州日日新聞社・NPO法人南房総IT推進協議会

出演
Yae(ヤエ)…故藤本敏夫さん・歌手加藤登紀子さんの次女。
2001年に歌手としてデビュー。これまでに12枚のCDをリリース。鴨川市で農を取り入れたスローライフを送り、ラジオのパーソナリティーや、テレビ出演等も務めながらライブ中心に活躍中です。

monk beat(モンクビート)…南房総にスタジオを構え、館山市出身のエンジニア・プロデューサー山口泰とオーケストラ・ヴィブラフォン奏者 大久保貴之による世界的に活躍する二人が心に響く音を奏でます。

お問合せ:那古寺 0470-27-2444

2013年6月12日

第3回青木繁「海の幸」オマージュ展-館山市民・親子鑑賞ツアー  参加者を募集しています!

早逝の天才画家、青木繁。

青木繁の代表作「海の幸」(重要文化財)は、1904(明治37)年東京美術学校を卒業して間もない頃、館山市布良の小谷家で制作されました。

海の幸(石橋財団石橋美術館蔵)

青木繁「海の幸」を顕彰し、館山市指定有形文化財(建造物)「小谷家住宅」の文化財保存活動を進めるNPO法人青木繁「海の幸」会が、銀座永井画廊で開催する、第3回青木繁「海の幸」オマージュ展を鑑賞する「館山市民・親子鑑賞ツアー」を開催します。

銀座の画廊というと、なかなか敷居が高く、個人で行くことにためらう方もいるかもしれませんが、今回は、NPO法人青木繁「海の幸」会の先生方が解説もしてくれます。

銀座永井画廊といえば、テレビ東京「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士・永井龍之介さんが経営される画廊です。ひょっとすると、永井さんにお会いできるかもしれません。

館山市の小学生のみなさん!
おとうさん・おかあさんと鑑賞し、青木繁「海の幸」について学んでみませんか。

もちろん、一般市民の方のみの参加も可能です。

皆さんのご応募をお待ちしています。


日程7月30日(火) 午前10時~午後6時30分 

内容銀座永井画廊 第3回青木繁「海の幸」オマージュ展、ブリヂストン美術館 見学

講師村田慶之輔先生(美術評論家、川崎市岡本太郎美術館名誉館長)、入江観先生(洋画家、女子美術大学名誉教授)、吉武研司先生(洋画家、女子美術大学教授)

定員/一般市民、館山市内の小学生とその父母 40名

参加費/保険料・ブリヂストン美術館入館料 
       一般(65歳以上):550円、一般(65歳未満):650円、中学生以下:50円

申込方法/参加希望者全員の① 氏名 ② 住所 ③ 電話番号 ④ 年齢(小・中学生は学年も)を、ファックス、電子メール、電話で、申込み先まで。申込多数の場合は抽選。

申込〆切7月12日(金)到着分

申込み・お問合せ館山市教育委員会生涯学習課
             TEL:0470-22-3698、FAX:0470-22-6560
             E-mail: syougaigaku@city.tateyama.chiba.jp

2013年6月2日

第1回安房学講座が開催されました


6月1日、今年度初回の安房学講座が開催されました。

安房学講座は、館山市文化財保護協会館山市立博物館で組織された
安房学講座実行委員会が開催する講座です。

今回のテーマは「近世安房国における魚肥生産」。


講師は館山市立博物館の宮坂新学芸員


大勢の方にご参加いただきました

 
 今回の講義の中心はタイトルにもなっている「魚肥(ぎょひ)」です。こちらは読んで字の如く、魚から作られた肥料のことで、渚の博物館でも大地引網で魚肥のための鰯をとるジオラマを展示しています。
 近世(江戸時代)には、有名な綿の他に、藍やミカン、稲作にもこの魚肥が用いられました。
 魚肥、と一口に言っても、どんな魚でもいいわけではありません。マグロやカツオを魚肥にした例もありますが、江戸時代に多く使われていた魚肥は、鰯やニシンです。これらから作られた干鰯(ほしか)や〆粕(しめかす)が、農家の購入肥料として広く用いられていました。

 房総の魚肥の生産地は大きく分けてみっつです。

1、九十九里沿岸部
 全国的に大規模な生産地で、房総の魚肥生産量の半分を占めます。海上だけでなく、河川や陸路を利用した輸送ルートで、干鰯問屋のある江戸や浦賀へ運ばれました。

2、東上総南部(いすみ市・御宿市・勝浦市沿岸)
 九十九里に次ぐ生産量。輸送ルートは主に海上でした。

3、安房(外房から館山湾柏崎まで)
 館山が位置する地域です。必要な人員、生産量共に小規模な漁法で、房総の魚肥生産量の中では5~10%と、この中では一番小規模ですが、地元の人々にとって魚肥の存在は大きく、漁のあり方を左右するものでした。新規漁法が登場した際には、保護の対象になっています。
 また、西房州では干鰯の加工も行っており、「2、東上総南部」から鰯を買い取り、干鰯に加工する人々もいました。


 普段は、漁業関係の講座というと漁の方法のみが注目されがちですが、今回は魚肥への課税や販売、流通といった経済的な側面にもスポットが当てられました。普段スーパーで食べている魚も、生産地は表示されていても流通経路まで表示されているものはほとんどありません。しかし、それは間違いなく多くの人の手を経て我々消費者の元に届いているのです。

 房総の魚肥も、様々なルートを経て消費者に届きましたが、安房では主に海路を利用した魚肥出荷を行っていました。これは陸路よりも他売りがされにくいという特徴があります。

 その他、仕入れ金の少ない漁法を利用していたり、地理的に近いという理由から浦賀の仕入れ問屋にとっては重要な集荷地でした。ただし、不漁の時期でも課税や問屋からの仕入れ金投入があったため、生産地の人々にとっては大きな負担となっていました。

 このように、魚肥はただの肥料としてではなく、課税対象、また地元の主要な産業としても重要な位置を占めていました。渚の博物館では実際の漁の様子を忠実に再現したジオラマを多数展示しています。ぜひ実際使われていた道具や再現ジオラマをご覧下さいませ。