2015年2月27日

博物館のひなまつり♪

館山市立博物館の2階には、移築した古民家が特徴の民俗展示室があります。その名の通り、館山市の民俗に関する展示を行っていますが、その民俗展示室では、季節ごとに展示が追加されていることはご存じでしょうか?

館山市立博物館本館・民俗展示室


現在はもうじきやってくる「桃の節句」、つまり「ひなまつり」にちなんで、雛飾りを展示しています。

お内裏様とお雛様とその他諸々(笑)


雛飾りの起源は、京の貴族の子女が、天皇の御所を模した御殿や飾りつけで遊んで、健康と厄除けを願った「上巳(じょうし/じょうみ)の節句」が始まりとされています。

「上巳」とは、端午や重陽といったいわゆる五節句の一つで、旧暦の3月3日のことをさします。桃の花の咲く季節であるため、桃の節句ともよばれます。

当館で展示中の雛飾りは、大正時代に作られたものです。作られてから100年近く経っているとは思えないくらい、とても綺麗に保存されています。



綺麗なお顔立ちをされています。

ひなまつりでよく問題になるのが、お内裏様とお雛様の左右の配置なのですが、これは諸説あり、どれが正解なのかは地域や時代によって異なります。当館の雛飾りは関東式(便宜上、こう呼ばせて頂きます)を採用し、向かって左がお内裏様、右がお雛様の配置にしております。


後ろの掛軸は逆配置になっています。


残念ながら城山公園には桃の花は数本しかありませんが、ただいま梅園の梅が見ごろを迎えています。桃の節句に梅を見ながら、博物館の雛飾りを見に是非いらしてくださいませ!皆様のご来館を、お雛様と一緒にお待ちしております♪


…ここで一句。「降りながら 消ゆる雪あり 上巳こそ」


この元ネタが分かる方は、かなりの歴史マニアです!

2015年2月23日

第8回ふるさと講座を開催しました!

館山市中央公民館の「ふるさと講座」(8回目)が2月22日(日)に館山市コミュニティセンターを会場に開催しました。
講師には、安房生物愛好会 事務局長 小林(こばやし) 洋生(ひろみち) 氏を招き、『水辺環境と生き物の現状』と題し講義を行いました。


講義では、南房総地域における水路、田んぼ、ため池などの水辺の現状とその水辺に生息する動植物(ゲンジ・ヘイケボタル、赤トンボ、メダカ、赤ガエル、噛み付きガメ、デング草)によるの生態系への影響や外来種の動植物が自然に放され、その後の被害影響などスライドを使って説明をしました。

参加者からは「子どものころに見られていた、ホタルなどが今はあまり見られなくなったのは、生き物の頂点にいる人間の生活が関係しているということがよくわかりました。」や「水辺の生物や絶滅危惧種の動植物に配慮した水路工事を実施してほしいです。」などの声が聞かれました。


また、講師を務めた小林氏は「普段、目にしている水辺の現状も日々変わっています。ほんの少し配慮した生活を送ることで、動植物にやさしい環境になります。今回のお話で自然を大切にすることが伝わっていただければ幸いです。」と語っていました。


平成26年度のふるさと講座は、今回で終了となります。




ふるさと講座(8回目)

概要: 館山市を中心とした「ふるさと」に潜在する地域資源について、知りたい、学びたいという市民等を対象に、中央公民館で20年以上継続して実施している事業。地域の歴史、生活、自然等をテーマに開催している講座で、今年度は全8回。
主 催:館山市中央公民館
講 師:安房生物愛好会 事務局長 小林 洋生
テーマ:水辺環境と生き物の現状
参加者数:32名(男19名 女13名)

大学ジュニアサイエンスを開催しました!

館山市中央公民館とお茶の水女子大学との共催講座「大学ジュニアサイエンス」が2月21日(土)にお茶の水女子大学 湾岸生物教育研究センターで開催しました。

講座は、午前の部、午後の部にわけ、午前の部では、同大学の清本正人准教授と廣瀬慎美子特任講師が講師を務め、遺伝子や細胞の働きについての解説とマイクロピペットや顕微鏡などの器材による説明をした後に、ウニの受精卵で電気泳動の再現をしました。
 

 



またウニの受精卵に薬剤を注入して、細胞分裂するところを顕微鏡で観察しました。
午後からは、同大学の服田昌之准教授が講師のもと、魚(真サバ、クロサギ、クロムツ、アイブリなど)の口、ヒレなどの使い方を説明し、その後実際に魚にハサミを入れ、解剖を行い、各部位の位置を確認して体の仕組みを学習しました。
 

参加した子どもたちからは、「ウニの赤ちゃん(幼生)を顕微鏡でみることができました。」や「魚の解剖は丁寧に解剖することができ、魚の部位の位置などいろいろ見ることが出来て、とても面白かったです。」などの声が聞かれました。
講師を務めた、清本氏は、「子どもたちが、日ごろ出来ないことを経験させることができたのではないかと思います。海の生き物について少しでも興味をもってもらえたら、嬉しいです。」と語っていました。

 


※マイクロピペット…一定量の液体を採取&添加するための道具。

※電気泳動…溶液や,さらに粒子の粗い分散系 中に電極を入れて直流電圧をかけると、粒子などが分散媒中を移動して徐々に一方向に集る現象。



【館山市中央公民館 青少年教育事業】
「大学ジュニアサイエンス」海の生き物を科学する
~遺伝子(DNA)を見てみよう、解剖してわかる魚のくらし~

目  的:地域の中の豊かな自然を体感する機会、また、実験を通して生物について学ぶことを目的とする。
主  催:館山市中央公民館、お茶の水女子大学
講  師:お茶の水女子大学 清本(きよもと) 正人(まさと)准教授 (はっ)() 昌之(まさゆき)准教授廣瀬(ひろせ) ()美子(みこ) 特任講師
総  数:9組 17名(男7名 女10名)

展示解説会を開催しました!

館山市立博物館本館では、只今「里見氏安房国替400年特別展 第Ⅱ期 里見氏の遺産・古文書」を開催中です。⇒詳細はコチラ

その第1回解説会が去る2月21日(土)に開催されました。

解説員は、第Ⅰ期の解説会に引き続き、岡田晃司館長です!

岡田館長の解説姿

 当日は小春日和の穏やかな天候で、絶好の行楽日和のお陰か、実に沢山の方にご参加いただきました。

沢山の方にご参加いただきました!

今回展示の古文書は、里見氏やその家臣が記したものの他に、館山の城下町を形成するのに活躍した商人や、剣術の指南書など、種類も様式も多岐に渡っています。また、書状によって巻き方・折り方にも作法・様式があり、それらについて、館長は懇切丁寧に解説しておりました。

書状の折り方を、レプリカを使って説明中です。


予定時間は1時間でしたが、相変わらず熱心な館長の説明はなんと!1時間半にも及ぶものとなりました。参加された皆さんも、その熱心さに時間を忘れて聞き入っていた様子でした。
皆さん、ご参加ありがとうございました!

非常に熱心な参加者の皆さん。

展示解説会は後日第2回が行われます。こちらもどうぞよろしくお願いいたします。


◆第2回展示解説会

日時:3月14日(土) 午後1時30分~午後2時30分
会場:館山市立博物館本館 特別展示室

※展示解説会に参加される方は、入館料が必要となります。

2015年2月20日

ぎんざコレクション―館山銀座いまむかし―

JR館山駅から伸びる通り沿いに位置する、館山銀座商店街。

その中ほどにある「まちなか交流館」が、いまステキな空間になっています。

外からのぞいてみると・・・

まちなか交流館では、2月21日(土)から「ぎんざコレクション―館山銀座いまむかし―」
題したミニ展示を開催中です。

この展覧会、実は昨年、博物館で開催した新・地区展「北条―にぎわう安房の玄関口―」
をきっかけに企画されました。

館山銀座商店街振興組合館山市商工観光課、そして博物館がコラボした展覧会で、
館山銀座を写した古写真や、お店からご提供いただいた包装紙を展示しています。

おや、何か浮いていますねー

まちなか交流館の空間を活かし、通常の博物館の展覧会とは違った、個性的な展示と
なっています!
ぜひ、ご来館ください。

そして、その際はぜひ、銀座商店街でお買い物を!


まちなかミニ企画展「ぎんざコレクション―館山銀座いまむかし―」
2 月21 日(土)~ 3 月15 日(日)10:00~16:00 ※水曜休館
入場無料
まちなか交流館 館山市北条1625 館山銀座商店街組合ビル内
※駐車場はありません。

2015年2月18日

特別展第Ⅱ期、開催中!


館山市立博物館本館では、只今「里見氏安房国替400年特別展 第Ⅱ期 里見氏の遺産・古文書」を開催中です。


お待たせしました!第Ⅱ期です!

昨年の9月6日(土)から10月19日(日)まで開催された第Ⅰ期に続き、第Ⅱ期として開催しています。

第Ⅰ期は船の模型や坐像などの立体物も多く展示されましたが、第Ⅱ期の今回は、タイトル通り、里見氏に関わる古文書のみの展示となります。⇒第Ⅰ期の様子はコチラ。

しかし、古文書のみとはいえ侮るなかれ、実に多種多様な文書が、懇切丁寧な解説と共に目白押しです!


さまざまな文書がズラリ


解説も充実しています☆

しかも、ご観覧下さった方には、こんなにボリュームのある解説冊子もプレゼントしちゃいます!


ためになる解説がギッシリ!※冊子は両方同じものです。

お城の梅園の梅も見頃となってきました。お花見がてら、古文書に興味のある方も、そうでない方も、是非当館に足をお運びくださいませ!


「里見氏安房国替400年特別展
        第Ⅱ期 里見氏の遺産・古文書」

◆開催期間:平成27年2月14日(土)~3月22日(日) 午前9時~午後4時45分(入館は4時30分まで)
◆休館日:毎週月曜日
◆開催場所:館山市立博物館 本館 2階 特別展示室
◆観覧料:一般 500円(450円) 小・中・高校生 250円(200円)
  ※( )内は、20名以上の団体料金です。

◎関連事業

(1)展示解説会
日時:第一回 平成27年2月21日(土)午後1時30分~午後2時30分
          第二回 平成27年3月14日(土)午後1時30分~午後2時30分
会場:館山市立博物館本館 2階 特別展示室
講師:担当学芸員
※展示解説会に参加される方は、入館料が必要となります。

(2)わたしの町の歴史探訪―館山城下町―
日時:平成27年3月1日(日) 午後1時~午後4時
※少雨決行。荒天の場合は3月8日(日)に延期
参加費:無料
講師:担当職員
※参加には事前申し込みが必要です。詳細はコチラをご覧ください。

2015年2月16日

「社会人講師による特別授業」で市の職員が館山市役所のPRをしてきました!

千葉県立安房高等学校の卒業を控えた3年生に対し、キャリア教育の一環として、館山市内の企業等の社会人を講師に招き、「社会人講師による特別授業」を1月7日~27日の間実施しました。
1月27日(火)は、館山市の職員4名が「魅力ある館山市にするために!」と題し、発表を行いました。
(発表者)

1番の里島氏は、館山市の魅力、海、食などを観光パンフレットなど使い説明、2番目の吉原氏は、こども課の事業説明のほかに、民間企業と市役所の違いや、これまで市役所で経験してきた思いなどを語りました。
 
      (プロモーションみなと課:里島さん)       (こども課:吉原さん)           

3番目の宮本氏は各種公民館講座の紹介やコミュニティセンターの施設の概要などを解説、最後の生稲氏は生活保護の仕組みや福祉のこれからの想いなどを語りました。

 
(中央公民館:宮本さん)       (社会福祉課:生稲さん)

発表を終えた職員からは「地元の高校生の前でこのような発表が出来、光栄です。少しでも館山市の良さが知ってもらえたのではないかと思います。」と話していました。
(聴講した安房高生)


社会人講師による特別授業【館山市役所】 

概要:千葉県立安房高等学校の卒業を控えた3年生に対し、キャリア教育の一環として、「社会人講師による特別授業」として、自治体職員や各民間企業職員が発表を行っている。

発表者等1. 市経済観光部 プロモーションみなと課 主事・里島 
      タイトル:~あなたの街の魅力って何??~
2. 健康福祉部 こども課 主事・吉原 みさき
タイトル:~館山市役所こども課で1年半過ごして~
     3. 教育委員会 館山市中央公民館 副主査・宮本 朋哉
タイトル:~中央公民館ってどんなところ!?  見て・聞いて 知ってみよう~
4. 健康福祉部 社会福祉課 主事・生稲 謙二朗
タイトル:~福祉のしごと 困っている人の応援団~
受講者数:12名
発表企業:望月スポーツ、房日新聞、安房地域医療センター、鈴木モータース、自衛隊、館山消防署(普通救命講習)、イオンタウン館山、JR東日本、カメラマン(個人)、企業家(個人)、アスカグループ、館山市役所

2015年2月10日

第8回安房学講座を開催しました!


2月7日(土)第8回安房学講座が開催されました。

今回は、千葉県立中央博物館主任上席研究員三浦和信先生を講師にお招きし、ご講演いただきました。

テーマは 「縄文時代の食糧」です。
 
講師の三浦和信先生

三浦先生は、県立安房博物館に平成1820年に勤務され、平成23年に県立関宿城博物館長を最後に退職。現在、千葉県立中央博物館に勤務されています。

今回の講演には50名以上の方に参加いただきました。

寒いところ大勢の方に参加していただきました
 
ご講演では縄文時代の食糧確保をスライド写真を使い、わかり易く説明していただきました。


食糧の中で山の幸として、シカをとりあげられました。食料としてのシカ(肉、内臓、骨髄、骨、血)、材料としてのシカ(釣り針、モリ、刺突具、ヘラ、毛皮)、装身具としてのシカ、この様にシカが大変重要な動物である事を、分かりやすくご説明いただきました。



もう一つ、山の幸として、遺跡からクッキー状の炭化物が出土しているドングリをとりあげられました。

実験考古学中央博物館の敷地内にあるコナラから、縄文クッキーの作り方を復元

細かくすりつぶす
(採取→選別→虫殺し→乾燥→皮むき→砕く→アク抜き→すりつぶす)
 
1日に必要なカロリー 男性2660カロリー、クッキー1枚100g×9枚
               女性1995カロリー、クッキー1枚100g×8枚

縄文時代に、アク抜きの技術があったことが想定されています。
実験考古学の解説を聞いてもわかるように、縄文時代の食料確保が容易では無かった事がうかがえます。
質問にも分かり易く説明していただきました


多数の質問もあり、講座も盛り上がりました。参加者の皆様ありがとうございました。

今年度の安房学講座は、今回が最後となりました、ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
来年度の詳しい日程は、5月以降にブログや広報でお知らせいたします。
皆さまのご参加をお待ちしております。

2015年2月9日

子育て支援講座『ハッピーファミリー』「お医者さんに聞いて見よう!」を開催しました!

平成27年1月23日(金)、館山市元気な広場で『ハッピーファミリー「お医者さんに聞いて見よう!」』を開催されました。

講師には、亀田ファミリークリニック館山の医師等3名を講師に迎え、10組23名(内子ども13名)の親子が参加しました。

講義では、スライドを使い、岩間医師と玉野井医師からは、家庭医についての説明のほか、風邪のメカニズムや咳や熱が出た場合、どのタイミングで病院に連れて行くとよいかなどの解説がされました。続いて、近藤病児保育士からは子どもが病気中のとき「親が子どものそばにいているだけで子どもはホッとする。」などメンタル面を説明しました。その後、グループワークで参加者の質問を医師らが丁寧に答えていました。
 
(玉野井医師)              (岩間医師)

参加者からは「子どもが風邪をひいたときにどのタイミングで病院に連れっていいかわかりました。」や「インフルエンザが治ったあと、熱が出てから5日間並びに熱が下がってから5日間は学校へは行かせてはいけないという、具体的な期間がわかってよかった。」などの声が聞かれました。

講師を務めた亀田ファミリークリニックの医師からは「子どもが病気になるととても不安になりますが、子どもの治癒力はすごいので、慌てないでほしいです。しっかり様子をみてあげて、病院に受診することをすすめます。」と語っていました。

 
(近藤病児保育士)         (グループワークの様子)
 



子育て支援講座 ハッピーファミリー
「お医者さんに聞いて見よう!」 

概要館山市健康課、中央公民館、元気な広場の共催事業で、「子育てに必要な様々な情報の提供や子育て中の方が共に友達づくり、子育ての情報交換ができる機会を提供すること」を目的とし、毎月様々な講座を元気な広場などで開催する講座。
講師:亀田ファミリークリニック館山
      岩間 真弓 医師、玉野井 徹彦 医師、近藤 涼子 病児保育士
参加者数:10組23名(内こども13名)